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このページでは,破裂音(閉鎖音)の音響的特徴のうち基本的な部分を,Praatで見ていきます。

破裂音の基本的な音響的特徴

まず,サンプルファイルの ta-da.wav をダウンロードしてPraatで開き,スペクトログラムを観察してみましょう。

このサンプルファイルは複数の発音から成っています。とりあえず,[ta]の最初の発音だけを拡大してみましょう。

ちょうど上の図のカーソルを立てたあたりに,スペクトログラム上で縦線のようなものが観察されるのがわかると思います。また,音声波形上でも,瞬間的な振幅の高まりが観察されるのがわかります。このようなスペクトログラム上の縦線や波形上の瞬間的な特徴は,破裂音の調音における破裂に相当するものです。この破裂の少し後で母音のフォルマントが観察されるのがわかると思います。(ちなみに,破裂の前にもわずかな波形のうねりが観察されますが,これはノイズです。)

さらなる分析

破裂音における有声・無声や有気・無気の特徴は,VOTに注目して分析することができます。また,調音位置による違い(例えば [p] と [t] と [k] の違い)は,主としてフォルマント遷移に反映されます。これらについては,次のページ以降の以下のページで見ていきます。

  • VOTの計測
  • 破裂音の調音位置とフォルマント遷移

本サイト内の関連ページ

調音音声学とIPA > 破裂音・鼻音